イラン、IAEAの非難を受けた後も核開発野心を強める

イランは、国際原子力機関（IAEA）の理事会が採択した決議を批判しました。この決議は、テヘランに対し、国連の核監視機関との協力を強化するよう求めるものです。

6月5日、IAEAの35か国理事会は、英仏独として知られるイランと2015年の核合意の締結国である西欧3か国が提出した非難決議を賛成20、反対2、棄権12で採択しました。

イラン外務省は声明で、この決議を「政治的で建設的でない行為」と非難しました。さらに、イランは国際原子力不拡散条約（NPT）とIAEAとの保障協定の下で監視機関との技術協力を継続すると述べました。

投票前、イランはこの決議に対する対応を警告していました。

イラン原子力機構（AEOI）の広報担当者、ベフルーズ・カマルヴァンディ氏は、決議採択後にテヘランが「対応措置を開始した」と述べましたが、詳細は明らかにしていません。

彼は「過去の経験が彼ら（西側）に示しているように、イランは政治的圧力に屈しない」と述べました。

アリ・シャムハーニ最高指導者顧問に関連するイランメディア「Nour News」は、2022年6月6日に、テヘランへの圧力は核プログラムの拡大を促すだけだと警告しました。

一方、最高指導者に任命されている「Kayhan」新聞は、IAEAの全検査官をイランから追放することを要求し、この決議は西側との交渉を望む政府を選出させるため、イランの来るべき大統領選挙に影響を及ぼすためだと主張しました。

採択されたものの、この決議は前回の2つの決議と同様の賛成多数を得ていませんでした。2022年6月の決議は賛成30-2、2022年11月の決議は賛成26-2で採択されています。

イランは2022年6月の決議に対し、数箇所の核施設からIAEAのカメラや監視装置を撤去しました。2022年11月の非難に対しては、テヘランが第二の施設でウランを60%の純度まで濃縮する取り組みを始めました。

2023年9月、イスラム共和国はイランに対する決議がないにも関わらず、数名の経験豊富なUN検査官を機材の監視から排除しました。

新たな決議はイランに古参の検査官を再任するよう求めています。

イランは自らがIAEAと協力していると主張していますが、機関の総長であるラファエル・グロッシ氏は、イランが2つの旧施設から発見されたウランの痕跡について「技術的に信頼できる説明を提供していない」と述べています。

ハーグ応用科学大学の講師、ダモン・ゴルリズ氏はRFE/RLのラジオファルダに対し、「この決議は、ヨーロッパの大国がイランに対し国連安保理（UNSC）の制裁を再び発動する政治的決定をする一歩に違いないかもしれない」と述べました。

この「再発動」メカニズムは、イランと世界の大国との間に核合意を定めたUNSC決議2231で記載されています。ただし、制裁の再発動オプションは2025年10月に期限切れとなります。

ゴルリズ氏は「'再発動'メカニズムが発動されれば、15年前に事態が戻り、6つのUN決議がイランを圧力下に置くよう世界に要求した」と述べました。

RFE/RL報道

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